概要
“大隅半島の最後の砦である”という意識が病院全体に共有されており、何かやりたいと思ったときにスタッフが積極的に協力してくれるため、非常に働きやすい病院です。
当院の総合内科は他の専門内科が揃っている中の総合内科ではありません。風邪から重症の呼吸不全、検尿異常から急性血液浄化を要する急性腎障害、軽症の糖尿病から糖尿病ケトアシドーシス、さらにはCPA蘇生後、薬物中毒など、“何でも診る”を信条とした文字通りの総合内科です。大病院にありがちな他の専門内科が興味を示さない領域しか担当することが出来ず、結果としてアンデンティティーの確立に悩むということもありません。逆に他院であれば専門内科が行うことであったとしても、総合内科で出来る限り完結させたいという熱い思いを持った“攻めの総合内科”です。
取得可能な資格
認定内科医、総合内科専門医、抗菌科学療法学会認定医、病院総合診療医学会認定医
特徴
グラム染色や血液培養をしっかり採る文化が確立されており、抗生剤投与前に“どこの臓器の何という菌を狙うのか”を必ず考える習慣が身につきます。“熱があるから何となく抗生剤を投与する”文化とは無縁です。
血液透析も総合内科が管理しています。血液透析のみならず腹膜透析にも取り組んでいます。腹膜透析症例数は鹿児島県第2位です。腎臓移植に適応になる方は積極的に移植に繋げており、県内でも数少ない血液透析・腹膜透析・腎移植のすべてに対応可能な全人的腎疾患診療を行っている施設です。
当院は救急搬入件数2000件/年ですが、9000件/年の札幌東徳洲会病院や12000件/年の湘南鎌倉総合病院で救急研修を行うことも出来ます。また、来春には当院でも救急総合診療部を立ち上げます。当初は総合内科と連携して診療に当たっていくこととなりますが、救急総合診療部に1年間在籍することによって救急専門医試験の受験資格を満たすことが可能となります。
『総合内科をやりながら、将来的には救急専門医も取得したい』という希望にも応えられる体制となります。
整形外科ローテーションを必須とする予定です。総合内科の対象となる高齢者の多くが同時に腰痛・膝痛などの整形外科的主訴を同時に訴えられます。そのような観点からは総合内科において整形外科はメジャー診療科目となります。将来的に離島・僻地の医療機関で総合内科医として勤務するようになったときに、整形外科的症状の方にも対応できることで、診療の幅が確実に広がります。
近隣の整形外科病院には急性期診療に対応した内科がありません。そのため、内科的合併症を抱えた多くの整形外科症例が当院に紹介されます。そのような症例の周術期管理にも関わることとなります。大腿骨頚部骨折など高齢者に多い外傷の方が、どのような手術を受け、リハビリを行い、退院につながっていくのかを知ることにより、退院後のフォローの際に患者の見方がより深くなります。
≪院内委員会チームリーダー≫
栄養サポートチーム(NST)、感染管理チーム(ICD)、呼吸器サポートチーム(RST)、緩和ケアチームなど職種横断的に活動しているチームがありますが、NSTやICTは後期研修医がチームリーダーとして活動しています。僻地・智東の医療機関で勤務する際に、各職種の力を上手く引き出してチームとして活動できる能力の獲得は必須となります。これらの活動を通じて、チームをまとめ上げる仕事(team building)に早くから関わり学んでいくことが可能です。
プログラム
≪研修の過程≫
3年目は初期研修医とペアとなって、約20名の入院患者を受け持ちます。また、週2回の定期外来、週2回の救急診療、週1~2回の当直診療を行います。
毎朝、新入院カンファレンスがあり、症例プレゼンテーションのトレーニングを受けつつ、アセスメントやプランについて指導医からフィードバックを受けることが出来ます。
毎夕、回診を行い、入院患者の治療方針について内科全員で検討を行います。同時に直接担当していない症例の経過も共有できます。